白侘助(しろわびすけ)

白侘助

白侘助(しろわびすけ) Shiro-wabisuke

花:白、一重、猪口咲き、極小輪(約4cm)。雄しべの葯が退化・変形して花粉がなく、白っぽく見える。子房に微毛がある。11〜3月頃咲く早咲き。
葉:楕円形、中型
樹:立性、やや弱い

 

白侘助

白侘助

11月の声を聞く頃から咲き始める白い小さなツバキ。ひっそりとした佇まいに近づく冬を感じます。早咲きで花付きが良く、冬の間も花を咲かせ続けてくれます。茶花として人気が高い理由もそういったことにあるのかもしれません。
江戸時代からある品種で、『諸色花形帖』(1789年、江戸中期)に「早咲 白佗助 極小チョク咲 上々見事ナリ」と記載されているそうです。
白侘助は「ワビスケ」の名の通り、雄しべの葯(やく)が退化して変形したワビスケ形が特徴です。葯が退化して花粉ができないので当然種子はできません。
白侘助をはじめ、「ワビスケ」の名で呼ばれるツバキには見た目は似ていても、系統が異なる2つのタイプがあることが分かっています。一つは太郎冠者(別名、有楽椿)の実生やその後代のもののうち雄しべの葯が退化して白っぽく変形したもので「ワビスケツバキ」と呼ばれるグループ。もう一つは太郎冠者の系列ではなく突然変異でヤブツバキやユキツバキの中から生まれた雄しべの葯が退化、変形したもので「ワビ芯ツバキ」と呼ばれるグループ。白侘助は前者の「ワビスケツバキ」です。

図鑑には、まれに花弁に紅色の小絞りが入ったり、ワビスケには珍しく枝変わりの花が咲くとありました。私はまだ見たことがないので、この白侘助があるとつい一つ一つの花をじっと見て、赤色のある花がないか探してしまうのです。