<訪問:2016年4月10日、1990年3月>
京都府の日本海側に位置する舞鶴市に舞鶴自然文化園はあります。43.7haの敷地のうち約5haはツバキ園で、約1500種3万本の椿が植えられています。3月下旬頃から咲く色鮮やかな椿によって園内は華やぎます。
遊歩道を歩いて2つのエリアと古木の椿を楽しむ
舞鶴自然文化園はもとは西武グループの植物研究所を有する農場でした。閉鎖後に舞鶴市が取得して、今の公園として整備しました。園内は起伏のある土地に緩やかな坂道の遊歩道が整備され、ゆっくり散歩しながら花や緑を楽しむのにうってつけです。主に椿とアジサイを楽しむことができます。
舞鶴自然文化園のツバキ園はいくつかのテーマによってエリアが分けられています。
出入り口に最も近いのは、北ツバキ園です。日本の品種のツバキや、日本各地のヤブツバキを集めた見本林です。
ヤブツバキ(Camellia japonica L.)は日本各地に自生する日本固有の原種です。しかし同じヤブツバキの遺伝子を持っていても、木によって地域によって、少しずつ花や葉の大きさや形などに違いがあります。この見本園では木ごとに地域名を記した札が付けられているので隣り合ったツバキの木を見比べてみると、花や葉が微妙に違うことがわかります。
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日本の園芸品種の多くは、これらヤブツバキから生まれました。
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北ツバキ園の遊歩道を進むと、洋種ツバキのエリアに入ります。
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遊歩道は体験学習棟と展示棟の建物を通り抜ける形で作られており、2つの棟を抜けると、南ツバキ園に至ります。椿山荘と名づけられたこじんまりとした建物の庭には、樹齢400年というヤブツバキ。園内でも小高いこの場所は展望が良く、大きなヤブツバキの横に立って眺める景色は格別です。
400年椿
園内には500年、400年の樹齢を誇るヤブツバキの大木もあります。丸太で作られたたって札に太い字で「自生ヤブツバキ指定樹木400年」と書かれています。
幹がごつごつと逞しく樹勢もよい状態で、まだまだ長生きしそうです。
椿山荘を離れて下り坂を進み紅葉による紅葉園を通り抜けると、ユキツバキ系品種群のエリアです。
ユキツバキ(Camellia rusticana )も日本固有の原種の一つです。主に雪深い新潟や富山に分布し、ユキツバキ同士やユキツバキとヤブツバキとの種間雑種によって園芸品種を生み出しています。ユキツバキとヤブツバキの種間雑種はユキバタツバキと呼ばれます。
さらに遊歩道を進むと、温室のカメリアハウスと、樹齢500年というツバキの巨樹に至ります。
このように園内は、日本の品種のツバキ、洋種ツバキ、ユキツバキ系の品種などのエリアに分けられ、散策路を歩きながら様々な品種の椿が見られます。樹齢400年と500年の古木や、夫婦椿なども見どころです。
全国椿サミット、国際ツバキ大会の開催地
椿の著名な公園であることから、2016年第26回全国椿サミット与謝野(よさの)町大会の折には見学コースになりました。
またかつて西武舞鶴植物研究所であった頃の1990年4月、この場所で国際ツバキ大会・舞鶴大会が開催されました。国際ツバキ大会は、ツバキを愛する愛好家の非営利団体の国際ツバキ協会(1962年設立会員約2000人)が隔年で開催し、ツバキ属の分類、交配及び繁殖の研究成果の発表や、会員の交友、現地視察など行います。
データベース
【名称】舞鶴自然文化園
【コレクション】日本の品種、洋種ツバキ、ユキツバキ系品種群など約1500種3万本
【所在】〒625-0152 京都府舞鶴市多祢寺24-12
・開館時間や休日:3月~9月:9:00~17:00、10月~2月:9:00~16:30
・休園日:12月29日~翌年1月3日
・問合先:公益財団法人 舞鶴市花と緑の公社 / TEL:0773-68-1187
・オフィシャルサイト:https://maizuru-hanamidori.com
アクセス
・JR東舞鶴駅前2番のりばからバス(京都交通)三浜線で「自然文化園」まで約30分(運賃:片道600円)
・中国自動車道・吉川JCT、もしくは舞鶴若狭自動車道・舞鶴東ICから車で約20分
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参考文献
・オフィシャルサイト
・パンフレット
・全国椿サミット資料