ヤブツバキの里 御殿場

霊峰富士の裾野にして優雅な別荘地帯、家康の御殿が作られた御殿場が、「ヤブツバキの里」であることはあまり知られていません。この地にヤブツバキが多くある理由について、役小角が富士の麗にヤブツバキの花が咲いたら美しいだろうと思い種子を蒔いた、という伝説があります。
ランドスケープデザイン、もしくはインスタ映えとでも言えましょうか。

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等持院の有楽椿

有楽椿 等持院20190202

夢窓疎石作と伝わる等持院の庭に降りて左手に茶室清漣亭、右手に池を見ながら小高い場所に向かって伸びる細い通路を登ると、京都随一の樹齢を誇る有楽椿に辿りつきます。

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仙寿椿(苗の平の大椿)

仙寿椿 20180409_2

椿の島、伊豆大島の岡田港を見下ろす高台にその椿の古木はあります。苗の平(なえのひら)の大椿、またの名を仙寿椿(せんじゅつばき)と呼ばれるこの椿は、苗の平の椿山の中でも特に大きな椿です。
樹高約18m、幹周囲192cm、樹齢300年とされます。2017年に 都立大島高校農林科の生徒が測竿で樹高を測定した時は13m弱でした。
特徴は太くてまっすぐな単幹が地上から2メートル半ほどのあたりまですっと伸びている姿です。これほど太くてまっすぐな幹をした椿は多くありません。その上は四方へ向かって枝が伸びていますが、バランスが取れた形で、堂々としています。

花は早咲きで、12月から1月頃に花のピークを迎えるそうです。4月に咲き残った花を拾いました、小さめの一重で、ぎゅっと濃い赤色をしていました。

苗の平の椿山には約200本のヤブツバキがありますが、これらは椿油を採る目的で岡田地区の人々によって管理されてきたものだと、 案内してくださった方に伺いました。 種子から採った油を売り得た現金は、子供たちの教育費用に充てたり、ピアノを買ったりしたのだそうです。ただ今は、タイワンリスの被害が深刻で種子は全く収穫できないそです。

訪問したのは4月でしたが、仙寿椿とその周辺は、きれいに草が刈られていました。都立大島高校の 農林科の生徒さんたちやNPO方々が草刈りをしているのだそうです。

仙寿椿は、大島町の保存樹木に指定されています。
また日本ツバキ協会の優秀椿古木に認定され、2016年台帳に登録されました。
日本ツバキ協会の資料へ

データベース

【名称】苗の平(なえのひら)の大椿、別名、仙寿椿(せんじゅつばき)
【花期】10月~12月
【所在】〒182-0017 東京都大島町苗平
【備考】
・個人所有地。

アクセス

大島町まで東京都の竹芝桟橋もしくは静岡県の熱海港より船、もしくは府中飛行場より飛行機。伊豆大島到着後は、岡田港から車で約5分、もしくは元町港より車で15分、もしくは大島空港より車で5分。

参考文献

  • フェイスブック:https://www.facebook.com/%E4%BB%99%E5%AF%BF%E6%A4%BF-%E4%BC%8A%E8%B1%86%E5%A4%A7%E5%B3%B6%E5%B2%A1%E7%94%B0%E3%83%BC-367195976954626/
  • 日本ツバキ協会公式サイト:
  • https://japancamellia.org/excellent-old-camellia-register-lndex/

神代植物園つばき・さざんか園

三国紅 神代植物園20171104_2

もともと東京の街路樹などを育てるための苗圃だったのが、戦後に神代緑地として公開され、1961年には神代植物公園と改めて都内唯一の植物公園として開園されました。市民が豊かな緑や花を楽しみながら知識を得ることができるという目的ととともに、日本に古くから伝わるウメ、ツバキ、サクラなどの花木の園芸品種を多く集めて保存栽培していることが特徴で、約4,800種類、10万本の樹木が植えられています。園内は植物の種類ごとに30ブロックに分かれ、そのひとつに、つばき・さざんか園があります。

つばき・さざんか園は植物園の正門から奥に進み雑木林を抜けた先、梅園と向かい合う位置にあります。深大寺門から入ればすぐです。

神代植物園雑木林20171104
神代植物園雑木林 20171104
椿園に繋がる橋には椿のレリーフ 神代植物園
椿園に繋がる橋には椿のレリーフ 神代植物園

ツバキ園やサザンカ園がある植物園は国内に有数ありますが、ここ神代植物公園のように「つばき・さざんか園」というように併記してあるところはあまり見ません。その名の通りここにはツバキとサザンカの園芸品種がそれぞれ多数あります。

神代植物公園つばき・さざんか園のコレクションは、江戸時代に植木生産の中心地であった染井・駒込から埼玉県安行市に移ったツバキを用いているので、江戸の椿を受け継いでいると言えます。約260品種のツバキがあるうち約100種類は江戸時代の文献に見られる伝統的な品種です。(パンフレット「神代植物公園の椿」より)

園に立つ看板には、このように書いてあります。

ツバキとサザンカは共に日本原産の植物です。椿の栽培・鑑賞は江戸時代初期に大流行し、多くの園芸品種が作られました。美しい園芸品種が多く、早春を彩る花木として世界各地で愛好されています。中でもアメリカには戦後に大流行して新しい品種が数多く作られています。サザンカには咲く時期により、サザンカ系、カンツバキ系、ハルサザンカ系があり晩秋から早春まで楽しむことができます。

神代植物園つばき・さざんか園看板より
椿の品種解説 神代植物公園20180306
椿の品種解説 神代植物公園

ツバキ属のシーズンは秋のサザンカから始まります。

秋はサザンカの天下です。明るく高い秋空に軽やかな花弁をはためかせて咲くサザンカはとても美しいもの。よく咲いた木に近づくと爽やかな芳香に包まれます。適度に間隔をあけて植えられた木々の中を散歩できるこの園ならではの楽しさです。

サザンカ 神代植物園20171104
緋乙女Hi-otome 神代植物園20171104_5
緋乙女Hi-otome 神代植物園20171104

ツバキ属のオンシーズンは園芸品種は3月から4月ですが、それは園芸品種の多くがこのころに咲くヤブツバキ(Camellia.Japonica.L)から生まれたものだからです。

八重姫Yae-hime 神代植物公園20180306_1
八重姫Yae-hime 神代植物公園20180306
朧月? 神代植物公園20180306_3

開花時期の目安はサザンカは10月下旬から11月中旬、ツバキは1月から4月いっぱいとなっています。もっとも多く花が咲いているのは3月~4月頃ですが、早咲き、遅咲きのツバキや、サザンカ(10月〜12月)、カンツバキ(11月〜3月)、ハルサザンカ(12月〜4月)など、花期がさまざまな品種があるので10月~5月まで花を楽しむことができます。

原種から鑑賞を目的とした園芸品種が数多く生みだされました。特に江戸時代はヤブツバキの品種改良が盛んでした。やがて海外に渡った椿が世界中に広まったのは先の看板の書かれている通りです。現在も園芸品種は世界各地で誕生していますが、その数は数千種に及びます。

ここで見られるツバキとサザンカ

<11月:秋のサザンカとツバキ>

田毎の月Tagoto-no-tsuki 神代植物園20171104
田毎の月Tagoto-no-tsuki 神代植物園20171104

<3月:春のツバキとサザンカ>

神代都鳥

神代都鳥は、ここ神代植物園つばき・さざんか園で発見された新品種です。他の場所で見ることはできない固有種といえます。江戸時代からある名花「都鳥」に似ていることからこの名がつけられました。

都鳥の花色が白なのに対して神代都鳥は桃色。蓮華咲きで3~4月が見頃です。

ツバキ展

毎年3月から4月にかけて開催される「椿・さくらまつり」のさなか、椿にテーマを絞ったつばき展や講演会、つばき・さざんか園ガイドツアーなどが行われています。2018年は以下のようでした。

  • 3月10日(土)13:30〜15:30 講演会「椿の歴史と江戸ツバキ」小泉不二男(日本ツバキ協会)
  • 3月25日(土)10:30〜 約90分 つばき・さざんか園見学ツアー,日本ツバキ協会江戸椿研究会
  • 3月30日(金),3月31日(土),4月1日(日)各日10:30〜,13:30〜,約60分 ,椿・さくらガイドツアー,ボランティアガイド
  • 3月20日(火)〜25(日)つばき展,植物会館1階展示室,日本ツバキ協会協賛

なかなか充実したプログラムで、園のコンセプト沿った取り組みをしようという心意気を感じます。おかげで来園者は、春爛漫の公園で美しい花に囲まれて豊かなひと時を過ごすことができるでしょう。

他にも年間を通じて様々な催しがありますが、サザンカを見に訪れた時は、折しも菊の季節、正門正面に段が設けられ丹精された鉢植えや盆栽が出迎えてくれました。いつ訪ねても楽しい散歩が出来る場所です。

データベース

【名称】都立神代植物園

【花期】10月頃からサザンカが咲き始め、3月〜4月はツバキが最盛期を迎える。

【所在】〒182-0017 調布市深大寺元町5-31-10

【備考】

  • 開館時間や休日: 開園時間 9:30~17:00、入園料無料、休園日 毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29~1月1日)
  • 問合先:神代植物公園サービスセンター TEL. 042-483-2300
  • 公式サイト: http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index045.html

【アクセス】

  • 調布駅から:小田急バス吉祥寺駅または三鷹駅行き神代植物公園前下車、または京王バス深大寺行き神代植物公園下車。つつじヶ丘駅から京王バス深大寺行き神代植物公園下車
  • JR中央線三鷹駅または吉祥寺駅から:小田急バス調布駅北口または深大寺行き神代植物公園前下車。バスの乗車時間は約20分程度。

参考文献

  • 東京都神代植物公園パンフレット,公益財団法人東京都公園協会
  • 神代植物公園の椿,公益財団法人東京都公園協会

<訪問:2017/3/23,2017/11/4,2018/3/6 ほか>

椿旅 新上五島、稗ノ口の大椿

新上五島の稗ノ口の大椿

長崎県新上五島町はヤブツバキが多く自生する島の一つです。町の発表によるとその数およそ680万本。その新上五島町の中通島の青方郷にある「稗ノ口の大椿(ひえのくちのおおつばき)」は、幹回りが2メートル以上、推定樹齢350年という大木です。町で一番古いとされる椿の木は、細い山道の奥、斜面地にありました。 続きを読む →