金花茶の花茶

金花茶の花茶

椿友からベトナムのお土産に金花茶の花のお茶をいただきました。今ベトナムでは金花茶の花のお茶が健康に良いお茶として人気なのだそうです。ずいぶん高かったようですが奮発して買った貴重なティーバックを分けてもらいました。

金花茶はツバキ属の原種の一つであるキンカチャ(Camellia chrysantha)ですが、黄色いツバキは他にもあり、黄花のツバキを総じて金花茶と呼ぶこともあります。黄色いツバキは中国南部の広西チワン族自治区からベトナムにかけて50種くらい自生しています。中国とベトナムに自生する黄花のツバキの原種は、たとえば金花茶(Camellia chrysantha)、平果金花茶(C. pingguoensis)、凹脈金花茶(C. impressinervis )、クエホンエンシス(C. quephuongensis)、フラバ(C. flava)、日本人が発見した原種に、ムラウチイ(C.murauchii)、日本人に因んだ原種にも、ハコダエ(C.hakodae)、キリノイ(C.kirinoi)などがあります。

中国では以前から金花茶のお茶は健康高級茶として売られていましたが、その波がベトナムにも来たようです。茶は体に良いことが定評です。加えて黄色は高貴だとか縁起いとされる色ですから、実際の効能は置いておくとしても、人気になるのはわかります。

個包装されたティーバックの中は細かく砕かれた緑色系の葉と、ところどころに黄色の花のフレークが入っています。少し日向に干した草のような香ばしくて良い香りがします。ハーブティーのようです。

お湯を注いでしばらくすると、黄色の水色のお茶になります。

飲んでみると口当たりが柔らかく優しい味です。ほのかな甘みで、渋みや苦味、旨味はありません。飲み干した後、喉に若干のいがらっぽさを感じます。

パッケージに説明書きがないかと思いましたが、まるでわかりません。
表面に書いてある「GOLDTEAVIET」は“ 金色のベトナム茶 ”のような意味しょうか。

「TRÀ HOA VÀNG TAMDAO」をgoogle翻訳にかけてみると、「タムダオ金花茶」となりました。ベトナム語で「Trà」は「茶」、「Hoa」は「花」、「vàng」は「金」、「TAMDAO」はおそらくタムダオエンシス(C.tamdaoensis)という原種を使用している、という意味でしょう。

タムダオエンシス(C.tamdaoensis) はベトナム北部の中国との境に近いタムダオ山塊の東の山霊にのみ自生する比較的新しく発見された品種です。花径3.5~4cmの小輪、花弁は9~11枚の八重咲きであると、桐野秋豊氏の『いのくち椿館 原種ツバキ図鑑』(2013)に紹介されています。

プレゼントしてくださった方から送ってもらったパッケージ写真

金花茶のお茶初体験でした。

効能効果はおくとして、綺麗な金色のお茶は良い気分のティータイムに向いています。

参考資料

  • いのくち椿館 原種ツバキ図鑑,桐野秋豊,いのくち椿館,2013

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