【椿の名所】いのくち椿館

いのくち椿館入口20190310

富山県南砺市のいのくち椿館は、何事も東京中心的なこの国にあって、地方の小さな椿園でありながら、国内有数の貴重な原種つばきのコレクションを有する奇跡の場所です。その奇跡は一人の椿研究家とその意志とコレクションを受け継いだ椿園の人々の努力によって椿界の宝石のような場所として現在に至っています。

国内有数のユキバタツバキの自生地があり、日本一の椿村を目指していた富山県の旧井口村。椿まつりに何度か訪問しましたが、その度に、小中学生が椿の栽培に取り組む姿や、村中でにぎやかに催される椿まつりの活気に、並々ならぬ椿熱を感じていました。その旧井口村(現南砺市)に富山県出身のつばき研究家である故桐野秋豊氏が寄贈した貴重な原種ツバキを基にして、いのくち椿館(南砺市宮後188)は設立されました。桐野先生とは祖父の代からご縁があり、私に椿の面白さを教えてくださったのも桐野先生なので、いのくち椿館は私にとって特別な椿の場所の一つです。ここに来ると桐野先生にお会いしたような懐かしい気がします。

2019年3月にコーベ・カメリア・ソサエティの椿見学会で訪問し、館長のご案内で原種椿温室を見学しました。いのくち椿館が開館したのは2005年で14年経っています。以前に訪問したのは2017年と2009年、ツバキたちはすっかり大きく育って温室になじんでいました。

2017年3月19日
2017年3月19日

これらのツバキはツバキ属原種の宝庫である中国・ベトナムにおける、日本人による原種ツバキ調査の貴重な学術成果です。

その調査の中で発見された新種はいくつもあり、現地調査に参加した桐野先生のキリノイ(C.kirinoi)をはじめ箱田直紀博士のハコダエ(C.hakodae)、村内重幸氏のムラウチイ(C.murauchii)が一堂に見られます。ランケオータなどは国内の他では殆ど見られないそうです。そうした学術的価値の高さと裏腹に、誰もが身近に貴重なツバキに接することができる敷居の低さは素晴らしいと思います。

ハコダエC.hakodaeいのくち椿館20190310
ハコダエC.hakodaeいのくち椿館20190310
キリノイC.kirinoiいのくち椿館20190310
キリノイC.kirinoiいのくち椿館20190310
キリノイ いのくち椿館20170319
キリノイ いのくち椿館20170319

咲いていた原種ツバキ(温室)

過去のものむ含めて椿の写真をあげておきます。

<2009年2月6日>

金花茶.いのくち椿館20090206
凹脈金花茶. いのくち椿館20090206
フラバ.いのくち椿館20090206
タイワンサザンカ いのくち椿館20090206

<2017年3月10日>

<2019年3月10日>

温室を出ると敷地内を歩くと香り椿の生垣がありました。淡い香りを漂わせる生垣に沿っていつまでも歩いていたい気になりました。

港の曙生垣 いのくち椿館20190310_2

<2009年2月6日>

咲いていたツバキ(屋外)

ツバキ展2017年

毎年3月にはツバキ展が開かれています。2017年3月19日に訪問した時はちょうどツバキ祭りの真っ最中でした。大小の園芸品種の椿の鉢が所狭しと並べられ、廊下の桟には可愛らしい一輪挿しがディスプレイされていて見応えがありました。

<訪問日:2019年3月10日(日)晴天、2017年3月19日、2009年2月6日>

データベース

【名称】 カイニョと椿の森公園 いのくち椿館
【花期】
【所在】 〒939-1879 富山県南砺市宮後188
【備考】
開館時間や休日: 開園時間 :9:00~17:00
休園日 :水曜日、12/28~1/4、 入園料:無料
問合先: TEL.0763-64-2202
公式サイト: http://nantogenki.com/tsubakikan/shisetu/

アクセス

  • 電車の場合:福野駅より市営バス、井口行政センター前下車、徒歩5分
  • 車の場合:北陸自動車道砺波ICより車で約20分、東海北陸自動車道福光ICより車で約10分