イタリア最古のツバキ展
第55回ヴェルバニア市椿展はヴィラ・ジュリア(Villa Giuria)で行われていました。パンフレットによると、ピエモンテ州マッジョーレ湖畔では、150 年前からツバキが栽培されており、その実績とツバキの生産や文化遺産を強化したいという一部の愛好家の願望によって、1965年にイタリア椿協会とこのツバキ展の誕生につながったといいます。そしてヴェルバニア(Verbania)ツバキ展はイタリアで最初のツバキ展なのだそうです。
工夫に満ちた素晴らしいディスプレイ
椿展の様子は日本も海外も同じ。椿の花をディスプレイし、関連した展示物や解説パネルがあり、苗木を売っています。しかし花の展示は日本でよく見るような一輪挿しや花器に活ける様式ではありませんでした。
・金属製の燭台のような専用什器に花の品種ごとに活けてある(解説のQ Rコード付き名札もつけてある)
・絵画のように額に差し込まれてイーゼルにディスプレイされている
・階段に花籠(オアシスをつめて葉で目隠しされている)でくくりつけられている
などなど、展示の参考になる美しいものばかりでした。
ここでも展示された花に品種名とQ Rコードが添えられているものが多く見られました。イタリアではこの方法は標準なのでしょうか。
トリノ・オリンピックの花束
会場の一角に2006年トリノ冬季オリンピックおよびパラリンピックについてのパネルが展示されていて、パネルには、「マッジョーレ湖の花が競技会場を飾り、16,000 個を超える花束が表彰台ですべての競技の優勝者に届けられた。」と誇らしげに書かれています。当時テレビで見た入賞選手の花束に椿があって驚いたことを思い出しました。
販売ブースでイタリア椿界の貢献者であるピエロ・ヒルブランド氏の椿の本2冊(英語版)を購入できました。本を見ているとI C Sの王副会長が「これ持ってる。おすすめだよ!」と言いながら通り過ぎてゆきました。
訪問:2023年3月26日(日)晴れ
参考:
- 55a Mostra della Camelia(第55回ヴェルバニア市椿展パンフレット)