金沢の兼六園にある成巽閣成巽閣(せいそんかく)。その謁見の間の欄間は岩絵の具で極彩色に彩られた花鳥がモチーフで、赤い花は椿です。
加賀前田家の奥方御殿といわれる成巽閣(重要文化財)は、加賀百万石と称される財力を文化工芸に惜しみなく注いだ前田家の建物にふさわしく、高い水準と絢爛で重厚な美しさに満ちています。
椿をモチーフとして取り入れた花鳥欄間は、公式のご対面場所として使用された謁見の間の上段と下段の境にある欄間です。檜の一枚板に極楽鳥と白梅の古木、椿を両面から透かし彫りにし、岩絵の具で極彩色に彩られています。
前田家御細工所の名工、武田夕月の作といわれます。ここで見られる木工技術のひとつは井波の欄間として今日も継承されているといいます。
撮影禁止なので絵葉書の絵から部分を。
全体像は公式サイト「謁見の間」のページでご覧になれます。
奥方御殿と呼ばれることからもわかるように、この建物は前田家の奥方のために文久3年(1863)兼六園に建てられた建物で、巽御殿(たつみごてん)と呼ばれていました。
データベース
【名称】成巽閣
【所在】〒920-0936 金沢市兼六町1番2号
【備考】
・開館時間9:00~17:00(入館は16:30まで)
・水曜日休館(祝祭日の場合は開館し、翌日休館)
・ 問い合せ先:076-221-0580
・公式サイト:http://www.seisonkaku.com/
アクセス
- JR金沢駅東口バスターミナルより北陸鉄道バス、6番乗り場から”兼六シャトル”で約15分。「県立美術館・成巽閣」下車、徒歩1分。
- 同、7番乗り場から[11]東部車庫行き、金沢学院大学行き、[12]湯涌温泉行き、北陸大学行き、[16]上辰巳・駒帰行きで約15分。いずれも「出羽町」下車、徒歩3分。