【椿の名所】皇居東御苑の椿園

【椿の名所】皇居東御苑の椿園

皇居東御苑はかつて江戸城本丸があった場所で、その一角にあるツバキ園があり20品種以上のツバキが植栽されています。10月から5月まで様々な品種の椿の花を楽しむことができます。江戸初期の江戸城吹上御殿には御花畑があり椿が数多く植えられていました。江戸時代の象徴である江戸城跡で当時を偲んでみるもの一興です。

江戸城跡の庭

皇居宮殿の造営にあわせて、旧江戸城の本丸・二の丸・三の丸の一部を皇居附属庭園として整備した皇居東御苑。1968年(昭和43)から一般に公開されています。本格的な椿シーズンを前に行ってみると、皇居東御苑の各所と椿園でハルサザンカ、ヤブツバキ、早咲きの品種の椿などを見ることができました。

皇居東御苑へは内堀にかけられた橋を渡って、大手門、平川門、北桔橋門の3つの入り口から行くことができます。平川門から入ると花の盛りの寒椿が咲いていました。

天神濠の手前でさっそく大きなサザンカが出迎えてくれました。大輪の明るい花容に白斑が加わり華やかです。名前板にはハルサザンカと書いてあります。品種は絞りの入った「笑顔」でしょうか。

ツバキ園

ツバキ園は本丸大芝生広場と白鳥濠の中間あたりにあります。大芝生をぐるりと巡る通路を一本外れて白鳥濠の方へ行くと植栽された区画です。案内板があるのですぐわかります。

1月末の椿園はまだまだこれからといったところ。咲いているのは早咲きの品種です。

例えば乙姫(オトヒメ)という愛らしい名前に相応しい、小さくて愛らしい佇まいの椿です。

濃桃地に白斑が入り、猪口咲きの極小輪。そして侘芯の椿。愛らしさ満載です。三河数寄屋(ミカワスキヤ)に白斑が入ったものだそうです。

ここで見ることのできたツバキ・サザンカ

<2023年1月>

ツバキ園のコレクションの品種

椿園には品種名と位置を示した植栽地図の案内板が備えられています。

品種一覧は次のとおり。(場内の椿園の説明板より)

蝦更錦(えぞにしき)、楼蘭(ろうらん)、菱唐糸(ひしからいと)、乙女椿(おとめつばき)、孔雀椿(くじゃくつばき)、五色椿(ごしきつばき)、薩摩紅(さつまくれない)、三浦乙女(みうらおとめ)、玉之浦(たまのうら)、赤西王母(あかせいおうぼ)、乙姫(おとひめ)、羽衣(はごろも)、永楽(えいらく)、五色八重散椿(ごしきやえちりつばき)、光源氏(ひかるげんじ)、蓮上の玉(れんじょうのたま)、百路の日暮(ももじのひぐれ)、一休(いっきゅう)、紅乙女(こうおとめ)、珠碇(たまいかり)、岩根絞(いわねしぼり)、袖隠(そでかくし)

そのほか園内各所のツバキなど

椿園以外にも皇居東御苑内には至る所にヤブツバキがあり、中には立派に茂った株立の木もあります。

所々に園芸品種の椿も見られました。本丸大芝生の東側には茶畑があります。少し斜面の場所で段々畑のように見えます。

茶畑

不思議な木を見つけました。一本の木から2種類の品種の花が咲いています。接木をしたのでしょうか。

<訪問日:2023年1 月28日(土)晴れ>

データベース

【名称】皇居東御苑の椿園

【コレクション】 約20種

【花期】10月〜5月

【所在】〒100-0001 東京都千代田区千代田1−1

【備考】

・営業時間:午前9時から午後4時〜6時(季節により時間が変更される)、入園料無料

・定休日:月曜日(月曜が休日で公開の場合は火曜日休園)、金曜日、

ただし天皇誕生日以外の国民の祝日等の休日は公開。12月28日〜1月3日

・問合せ:電話 3-3213-1111(代表)

【公式サイト】https://www.kunaicho.go.jp/event/higashigyoen/higashigyoen.html

アクセス

3つの門のいずれから入場できます。

(大手門)

  • 地下鉄各線の大手町駅(C13a出口)から徒歩約5分
  • 地下鉄千代田線二重橋前駅(6番出口)から徒歩約10分
  • JR東京駅(丸の内北口)から徒歩約15分

(平川門)

  • 地下鉄東西線竹橋駅(1a出口)から徒歩約5分

(北桔橋門)

  • 地下鉄東西線竹橋駅(1a出口)から徒歩約5分

参考文献

 

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