【椿の名所】二条城の椿

【椿の名所】二条城の椿

ユネスコ世界遺産(1994年)である二条城。国宝の二の丸御殿や重要文化財の唐門をはじめ、日本の歴史にかかわる重要な文化財の建造物や庭が数々あります。あまり知られていませんが、その一角に数百本の椿が植えられています。

二条城は徳川家康が作り、3代将軍家光の時代に後水尾天皇行幸のために大規模な改修が行われました。徳川幕府の政権安定のシンボルでもあった二条城は、1867年(慶応3年)に15代将軍慶喜が二の丸御殿の大広間で大政奉還の意思を示した場所でもあります。まさに徳川時代の始まりと終わりの舞台となった場所でした。

二条城には二の丸庭園、本丸庭園、清流園などの日本庭園があり、また梅林や桜の園もあります。訪問した時は枝垂れ桜が春の空に美しく咲いていました。

二条城の枝垂桜 20200324
二条城の枝垂桜 20200324

椿はこうした庭園にではなく、西北米蔵から北中仕切門を結ぶ通路の両側に集中して植栽されています。

二条城の椿map  公式サイト地図に著者加筆

公式サイトによると、場内の椿は、武田一乗寺農場・宝鏡寺・東京農業大学厚木農場から挿穂を譲り受けて、繁殖したものを、1953年(昭和28年)頃より植栽したそうです。1965年(昭和40年)には、620本・約120品種。2007年(平成19年)3月の調査では、約400本、約90品種。約240本・80品種程あったとのことです。

二条城のこの場所になぜ椿が植えられたのかは知りませんが、二条城は徳川家光が後水尾天皇を招待するために大改装した城です。この二人はともに江戸初期に椿の熱烈な愛好家でした。ともに椿好きでであった後水尾天皇と徳川家光に因んで昭和になってから椿を植えることになったのではないかと思います。

ここで見られるツバキ

<3月:春のツバキ>

<訪問日:2020年3月24日晴天>

データベース

【名称】二条城
【コレクション】  約400種、2000本(2016年2月現在)
【花期】 
【所在】〒604-8301 京都市中京区二条通堀川西入二条城町541
【備考】
・開城時間 午前8時45分~午後4時(閉城 午後5時)7~8月:午前8時~午後5時(閉城 午後6時)9月:午前8時~午後4時(閉城 午後5時)
【公式サイト】http://nijo-jocastle.city.kyoto.lg.jp/guide/

アクセス

  • 京都駅から、
    (1)京都市営地下鉄烏丸線で烏丸池駅で東西線に乗り換え、二条城前下車、徒歩すぐ。 
    (2)京都駅前から市バス9、50、101号系統、急行111号系統で二条城前下車、徒歩すぐ。 

参考文献

  • 世界遺産元離宮二条城パンフレット,京都市元離宮二条城事務所
  • 二条城公式サイト

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