Camellia ‘Benkei’
花は濃紅色、花弁は幅広く、2~3重に重なる八重、ときに唐子、大輪。雄しべは貧弱な散しべで、先端に白い旗弁をつけて唐子咲きのように咲く。または旗弁のない普通の黄色の葯をつけた雄しべで咲くこともある。開花は3月〜4月。
葉は平坦で、広く楕円形で大型、「光明」や「熊谷」とよく似ている。樹は立性で強く、太い枝がよく伸びる。枝打ちは粗い。強健な品種。
産地は兵庫。1967年(昭和42)に金岡椿樹園が『椿の栞・第2号』に発表した。武田薬品椿園では鬼笑(おにわらい)という。『日本の椿』(津山尚編著、1968)に「鬼笑」の命名発表されたものと同一品種。香川県に本種と類似した品種があり、『現代椿集』(日本ツバキ協会,講談社,1972)にて「金毘羅弁慶」と改名されている。
<引用・参考文献>
・最新 日本ツバキ図鑑,日本ツバキ協会,成文堂新光社,2010
・現代椿集,日本ツバキ協会,講談社,1972
<撮影>
・都立大島高校椿園
・練馬区立光が丘夏の雲公園椿園