様々な記念日の中で、椿にまつわる記念日は2つあります。1月28日の「いい、つばきの日」と、2月8日の「つばきの日」です。いずれも椿の花咲く時期にあって、2→「つ」と8→「ば」で「つばき」の音に語呂合わせで選ばれた日に決められています。
「いい、つばきの日」1月28日
1月28日は「いい、つばきのひ」、愛媛県松山市が制定した椿の記念日です。 「つばき」に愛着を持ち、笑顔が広がることを願って、2018年(平成30年)に制定されました。
伊予松山は椿どころです。古くから自生しているヤブツバキは松山市の市の花にもなっています。(1972年4月1日制定)「伊予椿」とよばれる園芸品種のグループがあるほど園芸が盛んで、花の季節にはいくつもの椿展や催事が行われます。
松山市では毎年1月28日の「いい、つばきの日」から椿が見頃を迎える3月末までの間「つばきフェスティバル」が開催されます。その一つが俳人・夏井いつきさんを迎えて行われる句会ライブ。松山は俳人・正岡子規の故郷です。コロナ禍にあった2021年はリモート句会ライブとして開催されました。
松山市によって地元で愛される椿の記念日ができたことは、なるほどと納得できるものです。
「つばきの日」2月8日
2月8日は「つばきの日」。長崎県五島市が制定しました。日本人の生活と文化に密接なつながりを持つ「椿」に焦点を当て、大事に守り育てていく、という思いが込められているそうです。
五島は「東の大島、西の五島」と並び称され、国内有数の椿の自生地として知られる場所です。ヤブツバキが多数自生しており、椿油の生産量も多く、名産の五島うどんにはその椿油が使われています。国際ツバキ協会認定の国際優秀椿園もあります。
「つばきの日」と「いい、つばきの日」。いずれの椿の記念日も「椿のご当地」の自負がうかがえる自治体が定めています。それぞれの自治体では記念日に合わせて地元の椿の普及に努めていますが、椿愛好家としてはこうした記念日をきっかけに多くの人々が椿に目を向けてくれることを幸いと思い、ともに喜び、応援したいと思うのです。