出雲村田製作所は村田製作所グループの事業所でセラミックコンデンサの生産拠点です。地域社会との交流を積極的に行い、「森の中の工場づくり」のスローガンを掲げて桜と椿の植栽を続けてきました。その数なんと、椿は約1,000種類、1,130本、桜は65種類、396本。大変な種類と数です。
私も企業人なので、企業がどのように椿園を運営管理しているのかとても関心があり、訪問を楽しみにしていました。今回は椿の会のご縁によるツアーでしたので、特別に敷地の中側からも拝見できました。
出雲村田製作所では道路に面した敷地の一角に数メートルの土手を築き、道路側と内側の法面に、和種洋種併せて約1,000種類、1,130本の椿を植栽しています。この土手は工場の竣工時から、椿を植えるために盛り土をする計画で作られたそうです。
多くの椿は年月を経て大きく成長していました。人の背丈を優に超える木々も多くあります。案内してくださったK氏は「手入れが行き届かなくて」と恐縮されていましたが、木の根元は清潔に払われ、葉の緑は濃く豊かで、花も美しく咲いていました。現在(2018/3)は社員3名と外部の業者に委託して管理しているそうです。工場が負担する人件費としては少なくないでしょうが、これだけの広さと業務に割く人手としては決して多くはありません。CSRに対する深い考えと本気度が伺えます。
敷地外の斜面には散策路や手すりのついた階段が設けられて、見学しやすい配慮がされています。名札も付けられており親切です。
管理だけでも大変だと思うのに、植栽は今も続けられています。
出雲村田製作所は事業所を開設した1984年から「森の中の工場づくり」のスローガンに、桜と椿を植栽してきました。毎年開花期に構内を一般公開しています。私たちが訪問した前年は1200名を超える来場者があったそうです。
ここで見られるツバキ
<訪問日:2020年月日晴天>
データベース
【名称】出雲村田製作所椿園
【コレクション】 和洋種合わせて約1,000種類、1,130本
【花期】 最盛期は3〜4月
【所在】〒699-0696 島根県出雲市斐川町上直江2308番地
【備考】
・敷地を囲む道路に面した法面の椿はいつでも見られる。
・毎年3月後半の椿の花が咲く頃に一般公開日が設けられ、敷地内の椿も地域に解放される。椿の苗木販売や家族向けのイベントが行われる。
・問合せ:0853-72-3330 (代表)
【公式サイト】https://corporate.murata.com/ja-jp/group/izumomurata?intcid5=com_xxx_xxx_cmn_hd_xxx
アクセス
- JR山陰本線直江駅下車からタクシーで5分、(特急やくもでお越しの場合) 出雲市駅からタクシーで15分
- 斐川ICを下りて約2.5km直進、国道9号線との交差点を左折して、約1km直進し、信号2つ目で左折し、約600m直進すると右側に正門があります。