椿の季節になってきました。
11月のはじめに伊豆大島へ行きましたが、その時にはすでにヤブツバキの早咲き品種である「小林早生」がよく咲いていました。
椿の島である伊豆大島では、10月から4月にかけてヤブツバキが咲きます。これからだんだん咲き進んで、春たけなわの3月には最盛期を迎えます。そして3月終わりから4月始めにかけての時期になると、白いオオシマザクラも咲いて、桜と椿の花の競演となります。
島の椿はまだ今は咲き始めなので、早生の品種や、木によって、場所によって、あちらで咲き、こちらで咲きしている状況です。満開もいいですが、こうして咲いている椿をあちらこちら探すこの時期もとても楽しいものです。
濃い緑の艶やかの葉の中に、赤い一重の花を咲かせるヤブツバキ。そのシンプルで力強いシルエットは、凛として、心を打つものがあります。椿は華麗な円形品種が数多くありますが、日本人は、「やっぱりヤブツバキが一番好き」という方が多いのもわかります。
ヤブツバキは日本の風景になくてはならない花。伊豆大島に行き、椿のあるいろいろな風景を見ながら、しみじみとそう思いました。