Camellia ‘Haruurara’
花は淡桃色の八重、牡丹咲きで、割しべから散しべ。花径は約10cm、中輪から大論。外弁の形は先端が広がって角が丸い長方形のような長楕円形で12、13枚、やや蓮華性を帯びて半八重になる。平開後はやや反り気味になる。中心部は弁化した杓子状の旗弁が散しべに交じって不規則に立っている。花期は3月中旬~4月中旬。
葉は長田円形で緑色、中型。鋸歯が強く粗く、先が尖り、波面は波曲している。「羽衣」に酷似していることから、羽衣の実生と推察されている。葉色は肥培管理によって黄緑色になりやすい。樹勢は強く、立性、枝数は少ない。
採集登録者は、愛知県海部郡八開村の浅井進一。
のどかで愛らしい名を持つこのツバキを記載した図鑑は少なく、下記の2冊を見つけました。あまりメジャーな品種ではないのかもしれません。それぞれの本の記載内容を見るとやや異なっており、私が光ヶ丘団地のツバキ園で見た花は『現色 中部ツバキ』に記載の写真に近いものでしたので、前出の説明文はその解説を中心に書きました。
<引用・参考文献>
・日本の椿花,横山三郎・桐野秋豊共著、神園英彦写真,淡交社,1989
・現色 中部ツバキ,佐藤稔,誠文堂新光社,1975
<撮影場所>
・光が丘夏の雲公園ツバキ園