中部月見車(ちゅうぶつきみぐるま)

中部月見車(ちゅうぶつきみぐるま)

Camellia ‘Chubu-tsukimi-guruma’

花は桃色の底白、底移り白、一重、平開咲き、輪芯、中輪。花弁は丸型で5弁、それぞれが内曲して盃形となるが、満開時は花弁の先端が大きく外曲する。花弁の基部は特に白く、弁端は濃い桃色。雄しべは110本前後で弓状に逆立し、輪芯。花糸は淡黄色。蕾の付きも結実も良い。開花は2〜4月。葉は楕円型、中形、平坦、光沢がよい。この品種に限り俗に「小判葉」と称する。

樹勢よく、樹形は立性、円錐形、枝は密になる。

中部では、本種「月見車」と「花見車」「雪見車」の3品種を「三車」と呼んで愛好する。茶花として使用される場合は7分咲き程度が適時とされる。

古い品種で名古屋の東山植物園に大樹がある。熊本の肥後椿の「御所桜」「大空」は異名同種と言われる。愛知産。

中部月見車 光が丘団地椿園20200221
中部月見車 光が丘団地椿園20200221

<引用・参考文献>
・最新 日本ツバキ図鑑,日本ツバキ協会,成文堂新光社,2010
・現代椿集,日本ツバキ協会,講談社,1972

<撮影>
光が丘夏の雲公園ツバキ園

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