御所車(ごしょぐるま)

御所車(ごしょぐるま)

Camellia ‘Gosyoguruma’

花は明るい紅色地に白斑、波状の雲斑、白杢が入る。唐子咲きから牡丹咲き。花径は約10cmほどの中輪。花芯は通常の雄しべと旗弁が混じり合って立ち上がっている。白杢の班は内側の花弁に多く出る。花期は4月中旬で遅い春咲き。

葉は緑色の広楕円形で厚く、稀に白斑が入る。樹性は立性。

「唐糸」の枝変わり。『花壇地錦抄』(1695年)に載る。堂本誉之進により1935年にアメリカに紹介されている。

御所車 小石川植物園20210327_
御所車 小石川植物園20210327_

割合多くの図鑑に紹介されていますが説明文章や写真が様々で、中には全く異なる説明であることもあり、また実際に見た花も花容が様々で迷います。

赤色が明るいので、杢斑と相俟って華やかな印象を受けます。白斑が少ないとまたがらりと印象が異なり、花芯の雄しべの現れ方も様々で印象が異なります。どれが標準的な「御所車」なのか、まだ見定められません。

<引用・参考文献>
・最新 日本ツバキ図鑑,日本ツバキ協会,誠文堂新光社,2010
・色分け花図鑑 椿,桐野秋豊,学研,2005
・現代椿集,日本ツバキ協会,講談社,1972
・日本ツバキ・サザンカ名鑑,日本ツバキ協会,誠文堂新光社,1998
・日本の銘椿,佐藤稔,中日新聞本社,1983
・つばき 名花の紹介と栽培,安藤芳顕,保育社,1971

<撮影場所>
光が丘夏の雲公園ツバキ園
小室山椿園

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