玉霞(たまがすみ)

玉霞(たまがすみ)

Camellia ‘Tama-gasumi’

花は白地や淡桃色地に紅、紫を帯びた紅の吹掛け小絞りが入る。時に枝変わりで紅色の咲く。一重、抱え咲き、小〜中輪。花弁は丸形、5弁、強く内曲し、玉形の花形となる。雄しべは96本前後、花糸は乳白色、雄しべ筒は茶筅形で、基部が締まり乱れがない。11〜4月頃咲く。花糸は白い。
葉は楕円形、中形、濃緑色で光沢があり、鋸歯の目は浅い。厚みはやや薄い。樹形はやや横張性、立性で叢生する。樹勢は強い。花付きがよく、結実しやすい。

玉霞 薬師池公園20200307_
玉霞 薬師池公園20200307_
玉霞Tama-gasumi 薬師池公園20181208
玉霞Tama-gasumi 薬師池公園20181208
玉霞tamagasumi 小室山つばき園20190217
玉霞tamagasumi 小室山つばき園20190217
玉霞tamagasumi 小室山つばき園20190217
玉霞tamagasumi 小室山つばき園20190217

来歴について、『最新 日本ツバキ図鑑』には親不明の園芸品種からの自然実生、『現代椿集』には、母樹は「太郎庵」×品種不明交配未詳品種とある。命名は『最新 日本ツバキ図鑑』には桜木春一氏が1968年に命名、発表。産地は愛知。『現代椿集』では作出は桜木春一氏、命名は永田鋭明氏とある。また『現代椿集』に1968年11月に中部椿協会芯花登録委員会承認とある。

雄しべを花弁が抱くように咲く抱え咲きが特徴的な玉霞。特に咲ききらないうちは、両手のひらでふんわりと包み込むような姿が愛らしい。名前も情緒があって素敵です。

<引用・参考文献>
・最新 日本ツバキ図鑑,日本ツバキ協会,成文堂新光社,2010
・色分け花図鑑 椿,桐野秋豊,学研,2005
・現代椿集,日本ツバキ協会,講談社,1972

<撮影場所>
小室山つばき園
薬師池公園

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